発つ鳥後をにごさず(一般常識とサッカー選手)die allen Abmeldungen beim Heimkehr nach Japan (nur auf Japanisch)

ドイツにサッカーをしにやってくる若者が増えているというのは、何度もお伝えしている。ドイツでサッカーするに当たって必要なビザの話や、子供のころから英語だけでも勉強しておけという事もこのブログに書いた。

今回は、ドイツを去って他の国に移籍したり、日本に帰国する際の注意事項を少し述べたいと思う。

1)チームから籍を抜くこと。

一番大切なのは、ドイツのチームからドイツ国内やほかの国のチームに移籍するときに、これまでプレイしていたチームから籍を抜いてもらうのが大切。これだけは忘れないで欲しい。例えば、チームとの契約書の期限が切れても、自分から辞めると言っても、「もう、このチームには所属していませんよ」という手続きを、チームの事務の人がネットを使ってサッカー協会に連絡する必要がある。これをやっていないと、いくら契約が切れていても辞めるという事を書面で伝えても、サッカー協会は元のチームに所属していると見なしているため、他のチームではプレイ出来ない。また、ブンデスリーガの1部や2部の選手が、日本の所属チームから「売られた」ら、移籍金というのが生じる。しかし、大学やアマチュアチームでサッカーをしていた選手は、ドイツに渡った際に5部、6部に入れられると思うが、これは「売買」ではないので移籍金は生じない。また、移籍金はサッカー選手が払う必要もない。

2)アパートの解約に関して

アマチュアやセミプロのサッカー選手の場合は6か月ごと、または1年ごとに移籍をするため、アパートなどはチームが準備していることがよくある。しかし、本来ならば次の「後始末」をしなければならない。

  • 大家さんに最低でも3か月前にアパートを出ることを伝え、承諾を得る。もし、急な場合は次の入居者を見つける必要が生じたり、契約いっぱいまで家賃を払う必要が出る。
  • アパートを出た後に壁のペンキを塗ったり、壊れた部分を修理しなければいけないので、業者にお願いして経費を支払う。(契約によってはそれを免除される場合もあり、支払った敷金から落とされる場合もある。)
  • 電気会社、ガス会社、水道会社に連絡をし、アパートを出る事を伝え、使用したエネルギーのメーターの数値を読みに来てもらう。もし、解約していないと、次に入居した人が使った分も永遠に支払い義務が降りる。
  • 電話やケーブルテレビの解約をする。
  • テレビ受信料金を支払う義務があるため、それも解約する。

3)保険の解約

健康保険、特にちゃんと固定給をもらっていないサッカー選手は、安い旅行保険や学生保険に入っている。それらすべてを解約しなければいけない。保険料を支払っていなければ契約が消滅する場合があるが、解約をしなかったが為に保険金が積み重なり、後で裁判所を通じて多額の保険金が科せられる可能性もある。

4)銀行口座の解約

ドイツで生活する場合、Girokontoというものを作らなくてはいけない。もし定期的に収入がなければ月々手数料に1200円くらい取られ、解約をし忘れた場合、帰国後もその手数料が借金となって、いつかは莫大な請求がドイツから届く。

5)滞在届けの抹消

ドイツに数年住んでいて、一度は帰国し、例えばその1年後にまたドイツに行ってサッカーをしようと考えている人がいるとしよう。気軽な気持ちで一時帰国するのであるが、ビザが切れていたり、数年有効なビザを持っていたとしても出国後6か月以上たってしまったらドイツで再び生活することはすでに不可能になる。日本に帰国してしまう人の場合もそうであるが、アパートを借りる時点で転入届を出しているのであるから、日本に帰るのであれば帰国前にそれを抹消する必要がある。もし、抹消手続きを怠ると、いくらドイツ国内にいないとしても不法滞在をしていることになり、2度目のドイツ入国時やサッカー連盟登録時に大きな問題が生じ、二度とドイツで滞在出来なくなる。

6)年金保険の日本での持続手続き

5部や6部でプレイをしている選手はまともな給料をもらっていないため、年金保険も月々の給料から微々たるものしか支払っていない。なので無視をしても良いかもしれない。ただ、ドイツの年金制度と日本のそれはつながっている。特にブンデスリーガでプレイした選手は、ドイツで年金保険を支払った分だけ日本の年金に加えて受理する権利を持つ。その場合は普通のサラリーマンの10倍以上の金額を支払っていることになるので、「無視」など出来ない。なので、ドイツの機関に相談するか、日本の年金制度を取り扱う役場で相談をして、ドイツで支払った分の日本での受理手続きを早めにしておいた方が良い。

 

これらのことを書き止めたが、まだまだやるべき事はある。

言えるのは、ドイツに来てから取得したビザ、住民票、契約書、給料明細、入会手続きなど、すべてのもののオリジナル、もしくはコピーを手元においておけば、帰国の際にどのようなものを解約すれば良いか見当がつく。

日本人は平和ボケしているのか控えめなのか分からないが、自分がサインした契約書などのコピーを請求しない。

もし、契約書のコピーをもらえないのであれば、スマートフォンで写真だけでも撮っておく必要がある。いくら私が、「サインした書類は必ずコピーしてもらって、手元に置いておくんだよ」と言っても「もらえませんでした」で引き下がる奴が多い。例えば、それが1000万円の借金の契約書だとしよう。コピーが手元になければ、後で勝手に書き換えられて2000万円になっていたら「もらえませんでした」でとぼけている自分を大馬鹿だと思わないか。

日本人も外国をもっと理解して、国際人になってほしい。